縁切りって?(豆知識②)
『縁切り』とは、 瓦と瓦が重なった部分に縁切り部材(タスペーサー)などを入れ、雨水の排出を円滑にする作業のことで、瓦と瓦の「縁を切る」という意味です。
スレート瓦葺き屋根の構造は、瓦と瓦の縦のつなぎ目から入った雨水を 下の瓦が受け止め(下図参照)、瓦の重なり部分の隙間から排出することにより、野地板や屋根裏への水の侵入を食い止めています。
塗装後、確実に縁切りを行わないと雨漏れの原因なる理由として、塗装の際に瓦の重なり部分は塗料が溜まりやすく、縁切りを確実に行わないと不思議な事に、雨水は高い方に吸い上げられて行きます。これを「毛細血管現象」と言います。
やがて出口を失った 雨水が中に入り込み、野地板を傷めて雨漏につながり、これを長年放置すると「屋根の葺き替え」が必要になり、大きな工事をする事になります。
そこで、工程として縁切り作業が重要視されます。